Show. don’t tell パーソナルステートメントを書く前に(1)

Showは何かを見せるという意味、そしてDon’t tellは、説明するなという意味ですよね。これは、米国の大学に送るパーソナルステートメント(エッセイ)の鉄則ですが、本来はクリエイティブライティング(創作文)の基本姿勢でもあります。

つまり大学が読みたいのは、あなた自身の物語であって、主張を論理的に展開する小論文のような文章ではありません。

他の記事でも繰り返しお伝えしているように、米国の大学は自分達の校風を守るため、そしてポテンシャルのある人材を育成する手がかりとして、生徒のパーソナリティを重視します。あなたが大学の求める人材であることをアピールする、最高のツールがこのエッセイと言えます。

例を挙げましょう。「サッカーの準決勝で、私はキャプテンとしてリーダーシップを発揮した。決勝に進出できなかったが、私は他の部員によく頑張ったと伝えた。これはよいリーダーのすることである。」

ここから分かることは、この生徒がサッカー部のキャプテンだったこと、他人を励ますことがリーダーの仕事だと思っているということのふたつです。課外活動とリーダーシップについてはActivityにも書かれているはず。

「これはよいリーダーのすること」と1行で終わらせず、リーダーとして具体的にしたこと、リーダーについて準決勝で学んだことなどにつなげていかなければなりません。そのため、準決勝の様子を目で見たこと(色や光も含め)、人が話したことだけでなく、サッカーボールを蹴った時の音のような耳で聞いたこと、つまり五感を働かせた表現が求められるのです。

「試合終了のホィッスルが聞こえた。私めがけて走ってくる仲間たちの額の汗は夕日に輝いている。負けたのは悔しい。私はいつものようにサークルの中心に立ち、『みんな、よく頑張った!』と声を振り絞った。『ありがとう、キャプテン。最高の試合だったよ』と十人の声が満席のスタジアムにとどろいた。」

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