「Well-rounded Student」という神話

「有名大学に入れるのは、オール5の生徒だけ」、つまり勉強はもとより、スポーツや音楽も広く浅くこなせないと大学に入れないという都市伝説があります。

確かに80年代はそうでした。でも今の大学が求めるのは何でも屋の生徒ではなく、特定分野の知識が群を抜いていたり、他人とは違う経験をしていたりする個性的な生徒です。

たとえば、全米的に認められたスポーツ大会で上位の成績を上げる(例えばテニスの全米ランキングなど)、ISEF (International Science and Engineering Fair)で入賞するなど、何らかの成果を挙げた生徒のことです。テニスでもサイエンスリサーチでも、日ごろの努力がなければ入賞レベルには到達しないですし、一朝一夕に結果が出ないことに打ち込むには、それなりのパッションが必要です。

たとえ結果が全米レベルに達しなくても、最低2年続けている活動はありますか。STEMメジャーをねらう生徒なら、学校で理数系の成績がよいこと以外、勉強以外でSTEMに関連した活動(小学生にプログラミングを教えるボランティアをするなど)を続けていることで、STEMに対するパッションを語る材料が増えます。

自分の成長のため、何か新しいことにチャレンジするのは素晴らしいこと。大学進学のためだけに新しいことを始めるのとは意味が違いますし、大学側にはその違いを見抜く能力が備わっています。大学にとって、生徒一人一人がジグソーパズルのピースであり、ユニークなピースを組み合わせてこそ素晴らしい絵を完成させることができるのです。

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