出願資料のなかで、アメリカの大学がもっとも重視するのがハイスクール4年間の成績(GPA)であることは、受験生ならだれでも知っているでしょう。大学は、「キャンパス生活になじんで貢献し、4年間で単位を取って卒業する(これをCollege Successと呼びます)学生」が欲しいのです。
学業の成績といえば、SATやACTのような共通テストのスコアだって尺度に使えるでしょう。さらにGPAは、授業レベルや先生の教え方といったハイスクールの環境に大きく左右されるからあてにならないと思うかもしれません。
ところが、SATやACTのような共通テストスコアよりGPAのほうが、志願者のCollege Successを予測できるという研究結果があるのです。GPAは卒業率に対して、ACTスコアの5倍の相関関係をもつというのです。しかも出身ハイスクールによる違いはありませんでした。
これが、多くの大学が共通テストスコアの提出をオプショナルにした理由のひとつでもあります。